千代の湯
 
【住所】 群馬県みどり市大間々町大間々1014
【営業時間】 16:00〜22:00
定休日】 10、20、30日
【入浴料】 大人¥400  中人¥180  小人¥80  
【設備】 深、浅
【最寄り駅】 わたらせ鉄道大間々駅から徒歩約5分
 


 群馬県の銭湯にどっか行こう。どうせならちょっと行きにくいところに行ってみようと、みどり市の大間々へ。JRの桐生駅から、1両のみの車両が素敵なわたらせ鉄道に乗換えて4駅め。意外と降車客が多い。そんなに行きにくいというわけではないが、とにかく東京からは遠い、ということで。

 そのローカルな駅を出て、西へ一直線の道を真っ直ぐ進む。その突き当り、大間々駅入口交差点の信号を渡り少し南、細い地道の路地を入っていく。ほんまにここかな、と思いながら少し行くと、おっと出ました、なんとも言えん佇まいの銭湯が。木造平屋の民家に、大きな暖簾が男女それぞれ。その暖簾には、男湯女湯とともに大きく屋号。その両横、洒落た屋号の看板と「ワタラセアートプロジェクト」の看板。

 暖簾をくぐり引き戸を開けると、下足場、そしてすぐに番台、目の前は脱衣所という一体型タイプ。番台下側と、その向かい側に木製の年季の入った下足箱。女将さんは女湯側に座っておられ、番台の上にはミッキーマウスとピカチューの大きなぬいぐるみが鎮座。

 脱衣所は、タイムスリップ、という言葉さえ陳腐に聞こえる、時間の止まった空間。天井は低く板張り、手前入口側にかけて斜めになっている。床はフローリングの上にカーペット。なんと脱衣ロッカーがなく、脱衣用丸籠を使用。間仕切り壁には大きな鏡。その前には、アナログ体重計にマッサージ機、中は家庭のものが入れられていると思わしき冷蔵庫、懐かしのステレオセット、そしてエレクトーン。外壁側には木のベンチとソファ。壁には額入りの絵画などあれこれ。

 あかん、脱衣所でめいっぱいだ。気を取り直して、浴室へ。天井は低く、中央に正方形のような湯気抜き。薄緑色に塗られているのが特徴的。壁は一部青色だ。正面奥、どどーんとペンキ絵。この絵柄、なんなんでしょう、シュールな筆遣いの不思議な絵。これがワタラセアートなのか?

 洗い場のカランは間仕切り壁側5つと中央に島カラン両側2つづつ、いずれもシャワーはなく、鏡もない。外壁側には壁に物を置ける台のみで、そこには横長の鏡。浴槽は奥壁側に深と浅。壁に組まれた岩からザザザーとお湯が深に注がれる。湯温は、熱い!いやあこりゃ熱いわ。ちょっと浸かって、早々と退散。

 いやあ、なんと言っていいのでしょう、今までたくさんの銭湯に入りましたが、ここはまた別格。ただただ巡り会えたことがうれしくて仕方がないとしか言いようがない、素晴らしきレトロ銭湯。はるばる大間々からやってきて、大正解。まさに銭湯巡りの醍醐味。
 

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