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近鉄の恩智駅、そののんびりとした駅前から東へ。しばらく行くと、右手に見えるのが、ツタにからまった銭湯の煙突。それを目指して、民家の間へ、辿り着くのは「末広湯」。 そのなんともこじんまりとした外観。「レトロ」というか「昔ながら」と言うか。そういう形容がぴったりな佇まい。掛かる暖簾がとても大きく感じられる。建物の横手には、燃料用と思われるマキが積まれていた。 暖簾をくぐると、こじんまりとした下足場。正面に「年中無休」の文字。その素朴な感じに、わくわくどきどき。扉を開けて中へ入ると、番台、そして時間軸無視の脱衣場。 まず目に入るのが、大きな漢数字の書かれた木のロッカー。うむむ、御立派。その上を見ると、２００３年阪神タイガース優勝の、大きなポスター。浴室入り口手前上には、三角になった神棚。男女仕切り壁上には、大きな２枚羽根扇風機。内庭には、大きな木が１本。そして浴室手前、ボックス型１人用のサウナ。開けてみると、残念ながら物置になっていた。 さて浴室。もう何にも言うことないような、超シンプルなその構成。深と浅。浅は縦長で、端に超音波のジェットが２連。床は石畳、奥から手前にかけて、斜めにお湯が流れるようになっている。 とにかくもう、古き良き「お風呂屋さん」がそのままに。全体が懐かしく、暖かい。ほっと一息、そしてほっこりと。湯上り後の脱衣所、雰囲気にどっぷりと浸ってしまう。うらやましい？でしょ。 |