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阪急の京都烏丸駅から四条通の賑やかな通りを東、大丸を過ぎて1本先の通りを北へ。錦市場のアーケードが見えるその手前右手、どどーんと現れる町屋造りの大きな建物。その貫禄ある外観に、オリジナルの「ゆ」の暖簾。これを無視して通り過ぎることなどできましょうや。いやできません、入らずにはおられません。 暖簾をくぐり扉を開けると、すぐ目の前に番台があり脱衣所がある一体型タイプ。下足場横手には２階へ上がる急な階段が目につく。天井を見上げると渋い格子状。漢数字の書かれた木の脱衣ロッカーが並び、中には籐籠が一つ一つ入っている。そのロッカー上には、個人用に名前の書かれた柳行李がずらっと並ぶ。まさに京都銭湯らしい光景。 間仕切壁側にベンチが置かれ、ロッカー横にはテレビ。雑誌やらマンガ本やらが雑然と置かれている。冷蔵庫が見当たらず、飲物ないのか？と思ったが、壁の上に料金表が貼られており、女湯側にでもあるのだろうか。そして耳元に流れている音楽は、軽めのジャズ。 さてそれでは浴室へ。こちらは建物のレトロ感とは裏腹に、あれこれ各種浴槽が並ぶ標準形。奥の壁側ずらり、深と浅、電気風呂、薬風呂。深、これがけっこう熱い。軟弱な私のようなものには、ちとつらい。給湯口は、鯉の上に乗った男の子。そして浴室入り口横に水風呂。深でアチアチになった身体を一気にクールダウンできる。 さあその素晴らしき京都銭湯、話によるとあれこれイベント盛りたくさんの銭湯らしい。寄席やらライブやら展示会やら・・・そういえば入り口に「ボサノバシャワーナイト」と張り紙がしてあった。銭湯でボッサ・・・ブラジルの爽やかな風が駆け抜ける・・・いやはやまったくもって素晴らしい。 |