間門湯
      
【住所】 神奈川県横浜市中区本牧間門32-8
【営業時間】 4〜10月 16:00〜22:00  
11月〜3月 15:00〜22:00   
【定休日】 毎週土曜日
【入浴料】 大人¥470  中人¥200  小人¥100
【設備】 深薬風呂、浅薬風呂
【最寄り駅】 JR根岸線根岸駅から徒歩約20分
    

 
 JR根岸線の根岸駅を出て、北側の中通りを西へ、あまり変哲のないこの通りをずんずんずんと延々と東、間門交差点の三叉路を北側、本牧通りをさらにずんずんずんと延々東。いやあ遠いなぁ、ずいぶん歩きましたよ、右手に見えるはケーヨーデーツー。その先、ちょいと通りから引っ込んだその奥に、ややや、なんとも言えない佇まいの銭湯があるではないですか。そこだけが、ぽーんと時間が遡ってしまったかのような不思議な雰囲気。

 樹木の茂るその奥に、昔ながらの木造建築。入口を覆うように大きな暖簾。掲げられた幟が誇らしげだ。暖簾をくぐると、こじんまりとした下足場。男湯側、下足箱の番号の色が赤色で、男女逆になっているみたい。その壁上には、額に入れて飾られたジグゾーパズルがずらっと。店主の趣味なのだろう、見ていても楽しい。

 引き戸を開けて脱衣所へ。うおっほ、こちらも外観同様、時間が一挙に遡ったかのようなタイムスリップ空間だ。天井は板張り。床はフローリングの上に畳カーペット。外壁側に脱衣ロッカー、その上側には常連さんのものなのだろうお風呂セットがずらり。間仕切壁側には大きな鏡。その壁には、大きめのサンタクロースの暦。写真額入り多数。番台横手側、テーブルに長椅子、丸椅子。その後ろ側には内庭。浴室入口前にはアナログ体重計。脱衣用の丸籠もあり。

 それでは浴室へ。こちらもレトロチックな雰囲気ではあるが、洗い場のカランがきれいに改装されていて使い勝手が良い。そのカラン数、間仕切り壁側と外壁側に5つづつ、間の島カラン1列両側4つづつ。島カランはシャワー無し。天井は2段式で水色に塗られている。浴槽は奥壁側に。深と浅、シンプルに2槽。そのどちらもが薬風呂だ。それぞれ浴槽の端に給湯口、浴槽下側からボコボコボコ。そのお湯、こりゃ熱い。熱いというか、激熱だ。がんばって浸かってみたが、すにリタイヤ。体に赤い筋がくっきりと。いやいや恐れ入る。

 そして出ました銭湯アート。奥壁上側に大きなペンキ絵、絵柄は瀬戸内海と書かれている。しかし女湯側には、富士山が見える。その下側、アルプスの山々に湖、ヨットに洋館というモザイクタイル絵。間仕切り壁には、縦4枚×横12枚の海か湖に島々というタイル絵。下部分のタイルは少し洗い場の鏡で隠れている。さらに、奥の浴槽には、白波のモザイクタイル絵。これは初めて見ましたよ、初体験。なかなか面白いアイデアだ。

 というように、見事に時間が遡ってしまったタイムスリップ銭湯、なんとも言えん叙情風味がありまする。そうそう、入浴客がけっこう多く、みな地元の常連さん、会話に花が咲いていらっしゃる。その光景もまた、過ぎ去った時間の断片のようだ。なんともほっこり、いい気分になりました。
  

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