 |
ＪＲ常盤線つくばエクスプレス東京メトロ日比谷線、南千住駅。駅西側のロータリーから北へ延びる細い通り。東側に小学校を見ながら、その反対側の民家と間の路地奥に、おっと出ました、銭湯ですよ。千鳥破風と唐破風の屋根がダブル重ね、その下に木の扉。背後には空へ向けて煙突がそびえ立つ。路地奥の銭湯、という言葉通りの出来過ぎのような外観とロケーション。ふむ、このテーマで銭湯特集を組めば、いい線行くのは確実だ。 暖簾は架かっておらず、入ると下足場。正面には傘立て、両側に下足箱がずらり。引き戸のスリ硝子に男湯女湯、入ると番台、そして脱衣所。これまた雰囲気を醸し出している脱衣所。天井は折り上げの格天井。床は木目調の樹脂カーペット。外壁側に横タイプの脱衣ロッカー、中央には島ロッカー。間仕切り壁には大きな鏡、その上側は丸太。その正面奥にはテレビ。鏡の前には冷蔵庫、缶ビールが並んでいるが業務用ではないとの貼り紙が、いや残念。浴室入口前にはアナログ体重計、その横手に洗濯機が置かれているが布で隠されていて使用はできないみたい。その上には鉢植えの観葉植物。 浴室へ。奥壁にででーん、出ましたよペンキ絵ですよ、富士山ですよ。すごくきれいで、署名を見ると２０１５．６．７との文字。なんと描きたてホヤホヤやないですか、そりゃきれいだわ。東京に来てから、もっとも新しいペンキ絵体験だ。そのペンキ絵の下側と間仕切り壁にかけては花イラストのタイル。天井は２段式、水色に塗られている。洗い場のカラン、間仕切り壁側に７つ、外壁側３つ、間の島カラン両側５つづつというカラン数。間仕切り壁側の洗い場は、１つシャワーが無し、１つはホース付きのシャワーだ。 浴槽は奥壁側にどどーんと配置。広い浅、壁にはバイブラの表示パネルがあるが、泡は出ておらず（たまたまかどうかわかりません）。その隣、深で超音波気泡系の強力ジェットのハイパージェットと全身ジェットのボディジェット。壁のボタンを押すのだが、そのスイッチが横向きに取り付けられているのが、プチ珍しいかも。 開店すぐの時間に訪問、なんと貸切状態。ジェットのボタンを押さない限り、全くの無音、聞こえるのは女湯から風呂桶のカラーンと当たる音。浅のバイブラが出なくても大丈夫、この静寂空間で湯舟に身をしずめられるのが、なんとも言えん味わいだ。貸切状態というのは、ちと複雑な気持ちではあるが。なにはともあれ、たいへん味わい深い銭湯、駅チカだし、機会があればぜひどーぞ。 |