寿浴場
 
【住所】 東京都練馬区旭町3−11−17
【営業時間】 15:00〜23:00
定休日】 毎週水曜日
【入浴料】 大人¥460  中人¥180  小人¥80  
【設備】 深、浅
【最寄り駅】 東京メトロ有楽町線地下鉄成増駅から徒歩約7分
 


 東京メトロの地下鉄成増駅(地下鉄と頭に付くのが余所者には変な駅名)から南西、もうちょい下ればそこは埼玉県という、東京都の県境の鎮守的銭湯。だからというわけでは無いが、都内の銭湯というよりも、ちょっと地方に来ました的な佇まい。横長建物で、茶色く塗られた四角い入口。その奥は一般民家という外観。その入口にはか。なり長い暖簾が架かる。いやほんと、東京銭湯っぽさは外観には全く無い。

 暖簾をくぐると下足場。正面に傘立てと灰皿。左右に下足箱。「自動ドア」と書かれた引き戸、実は手動。入ると番台、そして脱衣所だ。外壁側のガラス戸の向こう側、浴室側にまで続く内庭があり、樹木が茂る。脱衣所内にも鉢植えの花があれこれ。番台横手側に脱衣ロッカー、中央には島ロッカーが2つ。島ロッカー1つ目の上には、なんと大きな液晶テレビがどかーっと置かれている。とにかく大きくて、ロッカーからはみ出している。もう1つの島ロッカー上には鉢植えの花がずらり。間仕切り壁側には大きな鏡。天井は折り上げじゃないけど格天井。白壁とのコントラストがいい感じ。番台横手と浴室入口横手には、それぞれ長椅子が置かれている。

 それでは浴室へ。おお、なんとも落ち着いた静かな空間。なんというか、鄙びた雰囲気があるというか。天井は2段式で水色に塗られ、奥壁側に浴槽一直線、手前から中央に洗い場のカラン・・・と、確かに東京銭湯の伝統的スタイルではあるのだが、漂う雰囲気が只者ではない。外観から受けた印象と同じく、地方の共同浴場のような雰囲気というか。個人的にはめちゃくちゃ魅力ある空間だ。

 洗い場のカラン、間仕切り壁側7つ、外壁側6つ、間の島カラン2列それぞれ両側6つづつというカラン数。島カラン2列にはシャワーは無し。そして奥壁側一直線の浴槽。深と横長の浅。ジェットやバイブラなどの設備なし、ただひたすらお湯があるのみ。少々熱め、というのがやはり東京スタイルか。とにかくジェットが無い分、静か静か。浴室内に響き渡るのは、カランンやシャワーの音と共にカーンコーンという洗面器の音。これがなかなかたまらんもんありまする。ゆっくり湯舟に身を沈めると、もう自分がどこにいるのかわからんようになりますね。そして銭湯アートが間仕切り壁側。アルプスのような山々をバックに、川か湖か海に森と白樺林という絵柄だ。 

 とにかくこの鄙び度は美しい。おまけに、庭の柿の木がなったからと、なんと柿をいただいた。なんで?通りすがりのイチゲン者ですよ、私。ああこうなったら、褒めて褒めて褒めまくりますよー、この銭湯!てなわけで、個人的には最高です、ほんとに。 
 

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