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ＪＲの東中野駅西口から北側の山手通りを越えて、東中野ギンザ通りという細い商店街の筋を北へと上がる。しばらく行ってふっと左手の辻を見ると、こじんまりとした外観の銭湯がおいでおいでをしているではないですか。これは素通りできないや、まずは入るか。その屋号、「健康浴泉」というのが、なんとも印象的。赤字に黄色抜きの看板がユニーク。 中へ入ると下足場、そしてその後ろ側にすぐにフロントがあるという構造。んんん、フロントの壁に、なんと今は亡き赤塚不二夫さんのサイン色紙が飾られているではないですか。へぇー、お宝だ・・・と思いながら、フロント横手から脱衣所へと。入るとすぐに２階へあがる階段が目に入る。どうやら、別料金のサウナのフロアのようだ。 さてその脱衣所、これがなんと言っていいのやら・・・なんだかんだあれこれと、写真や絵などの額入りパネルやラミネートや貼り紙がいたるところに。定番の浴場組合系の額入りもあれば、富士山やスカイツリーやその他写真、そして昔の映画ポスターや雑誌表紙の縮小コレクションのような写真・・・いちいちあげていったらきりが無いほどだ。 そして何よりすごいのが、浴室入口上のガラス戸のステンドグラス（ですよね）、男女にまたがって大きな日本地図！それぞれの都道府県に名物名産のイラスト入りだ。大阪は通天閣、甲子園もあるぞ（これは兵庫か）。いやあ、これは見ものだなぁ、脱衣所でどんどん時間が過ぎていく。 脱衣所中央には畳の腰掛け台。天井では３枚羽根の天井型扇風機が回っている。浴室入口前には大きめのアナログ体重計やコイン洗濯機が２台。飲料類は自販機で、缶ビールもありまする。 それでは浴室へ。おっとこちらもまた・・・正面奥壁一面にモザイクタイル絵だ。西洋のお城に虹がかかり、アルプスの山々に麓の湖には白鳥、そして飛行機が飛んでいるという、ドリーミングでファンタスティックな絵柄だ。そしてここにも富士山のイラスト等、張り紙類あれこれのビジュアル空間だ。 洗い場のカランは間仕切り壁側に８つと島カラン片側７つと片側２つ。立ちシャワーは２つ。奥壁側と外壁側に各種浴槽、Ｌ字型に配置。浅と浅内にブクブクの気泡湯、超音波気泡寝風呂と、所謂「肩たたき」のショルダーバス、そして超音波気泡座り風呂２連。外壁側に、軟水を利用した軟水風呂。その半分は電気風呂となっている。 いやあ、これまた見どころ多しの楽しい銭湯だ。なによりも日本全国ご当地巡りの巨大ステンドグラスは一見の価値ありですね。それと、肩たたきや軟水風呂、軟水の電気風呂など、ちょっと珍しい浴槽アイテムもあって、これもまた楽しい。いろんな銭湯があるもんですね、本当に。 |