浜添湯
 
【住所】 兵庫県神戸市長田区浜添通1-1-10
【営業時間】 15:00〜22:00 
定休日】 毎週月曜日
【入浴料】 大人¥410  中人¥150  小人¥60  
【設備】 深、超音波気泡風呂
【最寄り駅】 JR神戸線新長田駅から徒歩10分
 


 かの「関西のレトロ銭湯」にて、「一度は行きたい特選レトロ銭湯」として紹介されている神戸市は長田区の浜添湯。大震災を生き延びた奇跡の銭湯、とのことだ。関西人のこの私、あの日のことはもちろんよく覚えているし、今でも思い出す。特に被害のひどかった長田区、当時のことを思いながら、それではいざ浜添湯へ。
 
 JRの新長田駅から南東へ10分ほど。と言いながら、僕は高速長田駅から国道を南下だ。43号線を越え、その1本南側ののんびりとした筋沿いにさりげなく何気なく静かに佇んでいる。2階建て民家、玄関両横には塀が出ていて、その奥に樹木が茂る。こじんまりとした玄関口の上の庇には瓦、その上に大きく屋号。暖簾をくぐると、こじんまりとした下足場。木の上り台が置かれ、周りは小さな細かいタイルが貼られている。正面にはタイル絵があるが、張り紙で半分ふさがっていた。

 そして引き戸を開けて中へ。これはこれは、評判どおりの渋いレトロ空間。ひき込まれて溶けてしまいそうになるような雰囲気だ。まずは番台、これまた渋い。黒く磨かれた木製で、背が高いタイプ。その後ろ側には提灯で飾られた神棚が祭られる。天井は格天井。木製ベンチがいい感じ、旧式のマッサージ機や大きなアナログ体重計などもレトロ感を盛り上げる。プチ内庭があり、トイレはそちらから。冷蔵庫が置かれているが、中は少なめだ。

 さてさて、それでは浴室へと入る。おお出ました、噂の前面石畳だ。その石畳には傾斜がつけられていて、中央手前に溝。使われたお湯はそちらへ集まるようになっている。間仕切壁側に浴槽が2つ、深とジェットが1つの超音波気泡風呂。浴底がやや波打っているようにカーブ状になっている。浴槽と反対側にはカランの洗い場。そして入り口横手には男女にまたがる横長の湯壺。これがなんともいえないいい感じ。天井を見上げると四角柱に湯気抜きだ。

 と、期待に違わぬいい感じの空間が広がる、まさに特選レトロ銭湯。確かに以前のまま続いているのは奇跡なのかも、と思えるような。ちょっと行くのが遅くなって今さらでしょうが、とにかくまた1つ、いいお風呂屋さんを経験できました。いい時間を過ごせますね。感謝。

 

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