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近鉄の東花園駅から北へ。少々入り組んだ住宅地の通りをぶらぶらと、突然現れる大きな外観の銭湯。２階のベランダの柵のところ、「福徳温泉」の赤いロゴ。シンプルでどっしりとした佇まい。 暖簾をくぐると、下足場正面に屋号。モザイクタイルの黒タイルで綴られた屋号、どことはなく懐かしのテクノポップのピコピコ感を思い出す（のは私だけ）。 広々とした脱衣場。番台の対面の間仕切壁上にはマネキ猫。すぐ下に蛍光灯がついていて、意識せずしてライトアップ。その上にはテレビ。 脱衣場の中央には丸いテーブル、長椅子と１人掛けの椅子が置かれている。隅には、アナログ体重計とマッサージ機。 さて浴室。こちらも広々と。浴槽は、中央に深と浅、という超シンプルな構成で、その周りの空間が広く感じられる。ジェット音などが無い為、すごく静か。カランを利用する音や洗面器が触れる音が空間に響き渡る。 そして正面奥の壁にはモザイクタイル絵。アルプスらしき山、麓の湖、洋館、白鳥が３羽。ちょっとした銭湯アート。 とにかく、湯舟に浸かり雰囲気に身をまかすと、すっかり気分は昭和へトリップ。時間軸無視のこの空間、なんともいえない味わいがあります。 |