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小田急の代々木上原駅から北側、駅前の商店街の通りを東へ行き、２００メートルほど行った先の幡ヶ谷駅前へと続く通りを北へ上がる。６０〜７０メートルほど先の通りを西、「大黒湯」の屋号看板が見える。しかしあれれ、どこにあるの・・・と思いきや、どうやらそこから少し先の辻を入るようだ。 そして前へ行ってびっくり・・・あーびっくりしたなあもう！と思わざるをえないような光景。いや、びっくりするでしょう、どなたでも。目の前に広がっているのは、大量に並んだ洗濯機の群れ！なんと庇の下に設置された広いコインランドリー。まるで青空ランドリー、しばし言葉出ず。洗濯機の間に、なぜか芸能人他、サイン色紙多数飾られている。そしてその奥、ありましたよ暖簾。洗濯機の間をすり抜けながら、暖簾を目指して一目散だ。 暖簾をくぐり横長の下足場、目の前には高倉健の「ごろつき」ポスター。ひええ、なんちゅーもんが、と思いながら自動ドアから中へ、そしてフロントだ。フロント横から脱衣所へ。隣にサウナコーナーへの入口、こちらは別料金のスペースのようだ。そして脱衣所、ぐるっと見渡すと・・・・あわわ、またもやサイン色紙の群れ、だけにとどまらず力士の手形やジグゾーパズルや各種ポスターや象牙やその他置物やなんやかんや所狭しと盛りだくさん・・・とてもじゃないが、覚えきれないや。いやはや、なんとも賑やかこのうえない。圧倒されてしまい、肝心のレイアウトが全然頭に入らなかった。 さて気を取り直して浴室へ。こちらもけっこう個性的な構成。手前側に洗い場のカラン、奥に浴槽というのは典型的だが、外壁側にも浴槽、そして奥間仕切壁側の浴槽は別室仕様だ。まず洗い場のカラン、間仕切壁側に５つ、島カラン２列に両側それぞれ４つづつ。外壁側には立ちシャワーのブースが３つ。奥浴槽、中央が超音波気泡風呂ジェット３連の横長浅、外壁側には縦長の水風呂。そして別室仕様の浴槽、入口が２つ、片方にはミストサウナ、片方にはラドン風呂と表記、しかし中は１つというなんのこっちゃ。その浴槽の上からミストがシャワーっと噴き出ている。これはなかなか気持ちがいい。つまりラドン風呂にミスト効果をプラスということか。これはなかなか珍しい。また、長寿の湯との表記もあり。 そして銭湯アート、いくつか。まず奥壁一面に大きなモザイクタイル絵、山々に飛行機、虹が出ているというファンタスティックな楽しい絵柄。それと間仕切壁一面のタイル絵。こちらは京都だろう、金閣寺などが描かれている。２つの壁にダブルアート、これまた浴室の雰囲気を盛り上げる。 そして湯上り後、表へ出ると、またもや洗濯機の群れの間をすり抜ける。これやっぱりインパクトあるなぁ。サイン色紙も渋いし。目隠しをして連れてこられたら、外国かと思うかも（んなことないか）。ここはどこ？私はだれ？的な記憶混乱を引き起こすようなシチュエーションだ。たぶん今日のことは一生忘れないでしょう、という銭湯だ。 |