【住所】 | 奈良県五條市須恵3−2−20 |
【営業時間】 | 16:00〜19:30 |
【定休日】 | 毎週月水金曜日 |
【入浴料】 | 大人¥380 中人¥150 小人¥60 |
【設備】 | 深、浅、さらに浅 |
【最寄り駅】 | JR和歌山線五条駅から徒歩2分 |
はるばるきました、奈良県は五條市。近鉄の阿部野橋駅から吉野行き急行で吉野口にてJR和歌山線に乗り換え。乗り換え時、ちょっとトイレに行ったが為に、来ていたJR線に乗り遅れ。なんと吉野口にて1時間待つはめになってしまいました。とほほ、駅の周辺なーんにも無いし、ひたすら売店のおばちゃんと話しておりました。 てなこともありながら、なんとか五条駅へ到着。南側すぐの商店街を西へ入りすぐのところ。左右の建物の間に、やや引っ込んだ形で正面玄関。木造2階建ての建物、千鳥破風屋根のすぐ下に、大きな切り株に屋号、「温泉大黒屋湯」。なんとも趣き深し。背後にニョキッと出ている煙突、こちらはレンガ造りで、見た目、かなりのインパクトがある。 暖簾をくぐると下足場。正面に、楽しげな表情をした大黒様のタイル絵。傘立てに隠れていて全景が見えないのが残念。下足箱は木製で、大きな札で鍵が上に向かってかかるタイプ。そして木製の引き戸、これもまた渋い。 番台から脱衣所へ。これまたレトロチック、時代を遡るべくここにあるような空間。天井は格天井、床には籐筵が敷かれている。番台の向い側上には提灯で飾られた神棚。番台横手のちょっと引っ込んだところにはソファとマッサージ機。その上側に強力風力の扇風機が壁に設置されていて、ちょうど風があたる浴室中央部に椅子が並んでいる。浴室前にはアナログ体重計。そして壁にぐるっと飾られているのは、演歌歌手やら漫画家やらのサイン色紙のあれこれ。じゃりんこチエには泣けるでしょう、普通。 さてそれでは浴室へ。おっと、おおっと、おおおっとっ!これはびっくり、思わず声をあげそうになりました。なんと浴槽が木製!事前情報では、高野槙と檜製と聞いてはいたが、実際に見たこのインパクトは大きい。しかも良いふうに経年劣化した、なんとも味のある感触。ちゃんと腰掛台まである。いやこれはこれは、まったくもう。深と浅、そしてさらに浅い浅。そのさらに浅い浅には、大黒様オブジェから、お湯がざざざーと出ている。 それにしても感動さめやらずの大黒湯。山深い地の温泉浴場のような雰囲気を漂わすような。さすが、かの名著「関西のレトロ銭湯」の「特選レトロ銭湯」と紹介されているだけのことはある。大阪からは、少々遠くて電車賃もけっこうかかるが、それだけ費やす価値はあるかも。帰りも電車の本数が少なくて、また1時間ほど、駅の待合室でぼけーっとしていたが、それもまた思い出に残る。 |