No.6− No.10
No.6 OUTLANDOS D'AMOUR/THE POLICE (1978/イギリス) ポリス、って言うと、今じゃすっかりスタンダード・ナンバーと化した 『EVERY BREATH YOU TAKE』 ばっかというここ日本では、このトリオが最初はパンク・バンドとして紹介された、とか言っても、なかなかピンとはきませんよね。例えば、スティングが好き、とか言うと、あぁいい趣味してますね、ってなもんですもん。しかし、このファースト・アルバムは、荒削りなロックン・ロールの臭いがぷんぷんするつくり。冷たい怜悧な雰囲気もただよっていてパンクのレコードとして紹介されても違和感は感じません。曲の構成こそ、以降に比べるとスカスカで複雑さは足りないかも知れないが、相手の頭蓋骨を叩き割るような暴力性を持っているのは、それぞれのソロを含めても、これが最初で最後でしょう。ベースは彼らの十八番のレゲエで、ホワイト・レゲエとしての認知も、すでにこの頃にされていたような。後に大英帝国の国民的歌手になっていくスティングの原点でもあり、面白い。人っちゅーのは、わからんもんです。 |
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No.7 THE SHAGGS/THE SHAGGS (1969/アメリカ) うーん、このなんとも言えない、へたくそな歌と演奏。最初っから壊れているとか、そういう表現も陳腐なものに感じられるほどの超弩級のロー・ファイ(ありゃ、死語?)かげん。いや、ほんと、もう1曲目から腹抱えて笑わせていただきました。それがなぜか、何度か聴いていくにつれ、徐々に愛情に似たものを感じだしていったというから、こりゃ不思議。よくよく注意して聴いてみると、この人ら、めっちゃひたむきなんですよ、自分らのやっていることに対して。まぁ、一生懸命やりゃいいっちゅうもんでもありませんが、それが見事に天然果汁100%の大馬鹿ロックをこれだけ堂々と、しかもちょっと可愛いらしく(女の子って、得!)やられた日にゃ、もうなんでも許してあげようって気になってしまいます。とにかく、何らかの感情がわきでないというほうがおかしいと思えるような内容は、保証。これが再発のCDで聴けるという、こんな世の中を大切にしていきたいと、まじで思います。 |
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No.8 THE DOORS/THE DOORS (1967/アメリカ) ちょっと前、テレビの某証券会社のCMで久しぶりに
『BREAK ON THROUGH』 を耳にして、おおお、かっちょええ!と興奮し、いきなりドアーズのマイ・ブームが来てしまいました。
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No.9 OUR FAVOURITE SHOP/THE STYLE COUNCIL (1985/イギリス) 例えば、『SHOUT TO THE TOP』。いまだに時々、FMなんかで耳にします。確かに良い曲だし、僕も大好きだけど、現在のポール・ウェラーの活動を全然紹介しようとしなくて、もう15年ほど前(げげっ、そんなになるのかいな。)の曲ばっかりかけるって言うのも、いかがなものか。まぁ、公共の電波だから、当然リスナーの望むものを提供していくのがメディアの役割なんでしょうけども、しかしそれじゃぁ、音楽を聴こうとする裾野ってのが広がりようがないと思う。まぁ、オンエアの時間帯によって、いろいろあるんでしょうけど、一般度が高そうな時間帯のFM放送って、特につまらないですね。本当にそう思います。 で、通称スタ・カンのこのアルバムは、ポール・ウェラー関係では国内でも最も売れたアルバムでしょう。ここから何枚もシングルがカットされたし、当時、国内でもよく放送していたMTV系の番組でも繰り返しこれらの曲のプロモ・ビデオがオン・エアされていたし。曲もヴァラエティにとんでいてポップでカラフル、いいメロディーが目白押し。しかし、歌詞の世界は非常に政治度が高く、時に辛辣なメッセージを放っているという、そのアンバランス度も結構なバランス(?)。いろいろなスタイルの曲がつまっていて、ややとっちらかった印象も受けますが、ポップ音楽のわくをより自由に押し広げています。 |
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No.10 EARLY SINGLES/GASTUNK (1999/日本) なんだか懐かしいなぁ、ガスタンク。こんなCDが出ているとは知らなんだ。シングルのコンピ盤。中古屋で見つけ、即購入。僕はガスタンクって、インディ時代は
『DEAD SONG』 しか知らなくて、インディ時代のシングルはほとんど聴いたことがなかったので、このコンピは実にうれしい。
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