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賑やかな祇園の通りを北、東大路通を知恩院へ続く通りを反対側の西へ少し。静かな通りに、きれいで落ち着いた外観の銭湯。屋号の「新シ湯」というのが、なんとも素敵。「シ」がいい、なによりも。昭和初期以前のイメージで、レトロモダンな仮名使い。しかし文字的にはともかくとして、その名のとおり新しい感覚のある銭湯だ。 扉の引き戸は、押したら開くタイプの自動ドア。横長の下足場、向かって左側に下足箱。中へ入ると、脱衣所と区切った形のスペースになっていて、フロント式、右側奥がささやかながらロビーで、テレビや椅子、テーブルが置かれている。 脱衣所は、区切られている分、こじんまり。中央に長椅子、仕切り壁側にも長椅子。大きなアナログ体重計に、「おしづかにお上がり下さい 新シ湯」と書かれているのが印象的。脱衣ロッカーの他に常連用ロッカーもあり、利用客の名前が記入されている。飲料類の自販機もあり。そして目をひくのが、壁にぐるっと飾られた、絵画や色紙などの数々。覚え切れていないので書きませんが、よくもこれだけ、というくらい多い。これだけでも時間がつぶせる。 浴室は、きれいで、整えられたレイアウト。仕切り壁側に各種浴槽が並ぶが、半円形を重ね合わせたユニークな形。真上には湯気抜きがあるが、湯気抜きの間に横柱が通っていて、そちらに蛍光灯がついているという変り種。また、円柱の柱が仕切り壁の中央にあって、上部が色タイルの混ざったクラッシュ・タイルでカラフル模様。洗い場のカランは、浴槽の横に一部、反対側にずらずらっと、間に島カランもある。 そして各種浴槽。深とが超音波ジェットの座り風呂１つがワンユニット、隣り合わせで浅と超音波気泡ジェット２連がワンユニット。深は、お湯がかなり熱かった。入り口すぐ横、脱衣所側にはみだす形で、ぶくぶく気泡湯仕様の薬風呂。さらに奥には、サウナと水風呂。水風呂はライオンの口から冷水が落下。この水風呂が一番大きな浴槽。サウナの入り口は、壁がアーチ状になっている。 それぞれの浴槽はやや小振りではあるが、あれこれと多機能風呂が揃っており、充実している。床や壁のタイルもきれいで、気持ちのいい空間だ。印象的な屋号のとおり、新しくて快適な銭湯。祇園にお越しのときでも、ぜひ。 |